ニート・フリーターでもどうにかなる人生

「フリーター」は日本製の概念

フリーターって外国にもいるの?

フリーターという言葉は、英語の「フリー」と、ドイツ語の「アルバイト」を組み合わせた「フリー・アルバイト」を人格化して「フリーアルバイター」にしたものの省略語です。日本で作られた言葉ですし、ドイツ語の「アルバイト」(arbeit)は「労働」という意味で、日本の「アルバイト」をさしているわけではありません。「フリーター」は日本製の概念です。 「自由気ままに短期労働をする人」というような意味合いを表す英単語はありません。あえて英語にしようとすると、″A person who takes a casual jobs in preference to full time employment.″などのように、長い説明をしなければならないでしょう。必要がないから存在しないわけで、欧米で「フリーター」的な存在がクローズアップされたりすることはありません。



欧米では正社員も有期雇用が多い

日本では「終身雇用制」が当たり前で、会社が経営不振におちいったり、仕事をなまけて罰せられたりしない限りは、本人が希望すれば正社員は定年まで勤めることができます。それが当たり前のため、正社員とアルバイトとの間の距離がとても大きくなっています。

欧米では正社員も有期雇用が常識です。フランスでは労働者の7割が有期雇用で、パートタイムが2割です。アメリカでも1年ごとに契約更新をして雇用を継続していくケースが大半。日本のように、特に何もしないのに翌年も仕事があるというのは、むしろ珍しいですし、非常に恵まれた制度なのです。日本の雇用制度は世界で最も先進的に発達した高福祉制度と言えます。

欧米人の目線でみれば、「フリーターの人は、どうして正社員という超すばらしいシステムがあるのに、わざわざ厳しく不自由な選択をするの?」ということになります。国際的な見方では、「フリーターは、ちっともフリーではない」のです。

欧米には、「アルバイト」という考え方がない

そもそも、欧米的な発想には「アルバイト」という考え方がありません。日本では若い女性に職業を尋ねると「フリーターです」と返事があり、具体的に何をしているのかをつっこむと、「ファミリーレストランのウェイトレスです」と答えが返ってくることがあります。この場合欧米では、最初から「ウェイトレスです」と答えます。コンビニで働くフリーターであれば「店員です」と答えます。

あくまでも自分の具体的な仕事名を述べるのが当たり前です。「どんな仕事をしているの?」と尋ねられて、「フリーターです」と答えるのは、欧米的にいえば、「働いています」に等しい回答で、答えになっていないのです。そもそも、「フリーター」というのを一種の仕事のように扱う日本の考え方が、国際的にはおかしいということになります。

欧米には「フリーター」はいません。みなそれぞれ、自分の仕事にプライドをもっているからです。日本では、仕事に責任やプライドを持たない人が多いために、「フリーター」という職業が成立してしまっているのです。フリーターが真の意味で「フリー」になるためには、まずはその意識を変えなければならないでしょう。